栄養不足による影響

犬には人と同じく「タンパク質」「脂肪」「炭水化物」「ビタミン」「ミネラル」「水」が健康を維持する上で重要な栄養素です。
その中でも不足に注意しなければならない栄養素は「タンパク質」「脂肪」「水」です。
不足すると健康に大きな被害をもたらしますので、ドッグフードでしっかりと栄養を摂取する必要があります。

(1)タンパク質

タンパク質は、被毛や皮膚、筋肉、血液などを形成する栄養素です。
犬は人間の4倍もの量を必要とする大切な栄養素で、不足すると元気がなくなったり、毛艶が悪くなったり、生体機能の低下に繋がります。
適性量は1kgあたり4.8g、成長期では9.6g必要になります。

犬は動物性タンパク質から体では合成できないアミノ酸を摂取します。
そのためタンパク質の摂取は、肉や魚など動物性タンパク質である必要があります。
小麦や米、トウモロコシなど植物性タンパク質を主原料としたドッグフードが多いので注意して選んであげてください。

(2)脂肪

脂質は、エネルギー源として体温の維持に役立ちます。
脂溶性ビタミン(A、D、E、K)の吸収を手助けしたり、必須脂肪酸の供給などにも役立ちます。
不足すると、繁殖機能が抑制され、被毛の状態が悪くなります。
妊娠中では新生児の異常や死亡に繋がります。
適性量は1kgあたり1.1g、成長期では倍の2.2g必要になります。

(3)水

水は生活の中でももっとも重要な役割をもつ栄養素です。
炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラル・水の6大栄養素に含まれるほど重要です。
適性量は1kgあたり130mlといわれており、これは一日に必要なエネルギー量とほぼ同等の量です。
水分が不足すると、脱水や消化機能、呼吸機能、泌尿器機能に致命的なダメージを与える事になります。
体内水分の10~15%が失われると生命に関わります。
特に夏場は気温が高く熱中症・熱射病の危険性が高まるため、しっかりとした水分補給が重要になります。
水分はいつでもとれるように新鮮な水を常時用意しておきましょう。
ウェットタイプのドッグフードで対応するのも良いですね。

不足にこだわり過ぎて過剰になってしまっても、体に影響がありますので注意が必要です。
1日の適性量をしっかりと意識して下さい。