ラム肉のドッグフードのメリット

犬は動物性タンパク質を多く必要とするため、鶏肉や豚肉、牛肉などを主原料とした動物性タンパク質を多く含むフードが多く出回るようになりました。
その中でも変り種として有名な「ラム肉」は生後1年未満の子羊の肉の事で、肥満防止のフードとしてオススメです。
ラム肉を使用したドッグフードのメリットは、栄養価のバランスが良い事、不飽和脂肪酸・カルニチンが豊富な事があげられます。

(1)栄養価のバランス

ラム肉の栄養価は、100gあたり233kcalでタンパク質は17.1g、脂質は17.1g含まれています。
これは牛肉(316kcal、16.5g、26.1g)や豚肉(157kcal、19.7g、7.8g)、鶏肉(200kcal、16.2、14g)の平均的な数値です。
また、代謝を手助けするビタミン類や、成体機能の維持や調整に欠かせないミネラルもバランスよく含まれています。
ラム肉の脂肪分は融点が体温よりも高く、消化吸収されにくいという特徴があります。
融点とは脂が溶け始める温度の事で、犬の平均体温が37~39度に対しラム肉の融点は44度と高いため脂質が吸収されずにヘルシーな肉といえます。
豚肉で28度、鶏肉で30度、牛肉では40度ですので、ラム肉が特に高い融点を持ちます。

(2)不飽和脂肪酸

不飽和脂肪酸は犬の体内では生成する事が出来ず、食べ物から摂取する必要のある必須脂肪酸です。
ラム肉にはこの不飽和脂肪酸がほかの肉に比べ多く含まれています。
たとえばコレステロールを減らす役割のあるアラキドン酸は45mg含まれています。(牛肉で13mg)

(3)カルニチン

カルニチンは体内の脂肪を燃焼させる働きに役立つアミノ酸のことです。
100gあたり牛肉には59.8mg、豚肉は35mg、鶏肉は4.55~9.10mg、ラム肉には80mg含まれています。
脂肪はカルニチンによりミトコンドリア内に運び込まれ、ミトコンドリアの中で細かく分解されてビタミンB2やナイアシンによりコエンザイムQ10まで運ばれます。
コエンザイムQ10が運ばれて来た脂肪を燃やしエネルギーに変換します。
カルニチンが減ると、脂肪がミトコンドリアまで運ばれず皮下脂肪として蓄積されてしまいます。
カルニチンには筋肉の疲労回復の効果もあり、激しい運動を長く続ける事に役立ちます。
また、カルニチンが代謝されると「アセチルカルチニン」とになり脳を活性化する働きもあります。

ドッグフードの主原料として使われる肉や魚には、それぞれの特徴を生かしたメリットがあります。
愛犬の気になる点にぴったりなフードを探してあげて下さい。